アペリティフやオードブル、前菜、そしてメインにも大活躍のハムやサラミ、ベーコン、パテといったシャルキュトリ(肉の加工品)。ワインとの相性は抜群で、スパークリングワインも白ワインも赤ワインも美味しくいただけます。
シャルキュトリとワインの基本ペアリング
豚肉を中心に、肉類を加工してできたさまざまな加工品であるシャルキュトリ。基本的には、スパークリングワイン、白ワイン、赤ワイン、どれと合わせても美味しくいただけますが、食事のどの段階なのかに応じて合わせると良いでしょう。
アペリティフやおつまみとしていただくのか、食事の始まりである前菜なのか、あるいはメイン料理としてなのか。そうすることで、食事の流れともぴったりのペアリングとなります。
シャルキュトリとは
ハムやパテ、サラミなど、フランスでは肉の加工品全般をシャルキュトリ (charcuterie) と呼び、フランス人の食卓には欠かせないものです。もちろんワインとの相性は抜群によく、日本人ならこれだけで十分満足な肉料理です。
フランスの隣国でも同様で、それぞれに呼び方があります。シャルキュトリは、地方ごとにそれぞれ独特のものがあり、バイヨンヌの生ハム(Jambon de Bayonne, IGP)、コッパ・ド・コルス(Coppa de Corse, AOP)など、原産地呼称制度を設けてブランドを守っています。ちなみに、シャルキュトリはそれを売っているお店のことも意味し、シャルキュトリを作る職人はシャルキュティエと呼ばれます。
シャルキュトリは3つの場面でいただきます。1つ目はアペリティフ(略してアペロ)、本格的な食事の前に軽くおつまみと飲み物を楽しみながら、おしゃべり・憩いの時間を過ごす際。2つ目は前菜としてしっかり一皿を味わう場合。3つ目はメインの肉料理としてしっかり一皿を味わう場合です。いずれの場合も、ワインが欠かせません。それぞれのシーンとシャルキュトリのタイプにあったワインを合わせてみましょう。
スパークリングワインとシャルキュトリのマリアージュ
アペリティフの際には、ハムやサラミは用意しやすく、ちょっとつまむのにも最適です。その際には、辛口ですっきりしたスパークリングワインと合わせると、シャルキュトリの脂分が気にならず、美味しくいただくことができおすすめです。
白ワインとシャルキュトリのマリアージュ
アペリティフ時にいただく場合は、フレッシュな酸味のある白ワインがおすすめです。
テリーヌやパテ・ド・カンパーニュのような前菜、もしくは白ブーダンなど、メインの肉料理としてシャルキュトリをいただく際には、肉の旨味を引き立ててくれる、ボディがしっかりとしていてコクのある白ワインを合わせるのがおすすめです。
赤ワインとシャルキュトリのマリアージュ
アペリティフの際のハムやサラミ、パテ・ド・カンパーニュなどの前菜、そしてトゥールーズソーセージなどのメイン料理、それぞれに赤ワインももちろんおすすめです。特に、スパイスの効いたシャルキュトリには、渋みが心地よく、スパイスのフレーバーが感じられる赤ワインを合わせましょう。肉の食べごたえや旨味と赤ワインがマッチし、調和をもたらします。