日本ではピリ辛ソーセージの印象が強いチョリソー。ビールと合わせる人も多いですが、ワインと合わせるならまずは赤ワインです。
目次
チョリソーとワインの基本ペアリング
本来のチョリソーは、いわゆるサラミのようなドライソーセージ。元々発祥のスペインのチョリソーはパプリカパウダーを使用しているので赤い色でスパイス感はありますが、ピリ辛ではなく、脂と肉とパプリカの旨みがぎっしり詰まっています。このタイプのチョリソーには、果実味たっぷりの赤ワイン、そしてスペインのシェリーもおすすめです。
南米ではピリ辛タイプの、いわゆる日本のソーセージのようなチョリソーを作っています。こちらも同じく赤ワインやシェリーも美味しくいただけますが、IPAなどのクラフトビールも抜群の相性です。
チョリソーとは
チョリソー(Chorizo)は南欧イベリア半島のスペイン・ポルトガル発祥の、豚肉にパプリカパウダーとニンニクを練り込んでつくるサラミに似たドライソーセージです。パプリカパウダーを使用するため、他のソーセージと比べて赤いのが特徴です。冷蔵庫がない時代からの保存食で、地下室や台所の隅で天井から吊るしておけばいいため、スペインではどこの家庭でも飲食店でも必ず常備されている食品です。(高温多湿の日本では吊るして置けませんが…)
Chorizoのスペイン語での発音は「i」にアクセントがあるので「チョリッソ」が一番近いのですが、なぜか日本では「チョリソー」と語尾をのばした表記が多いので、この記事ではそちらの表記を使いました。
チョリソーは赤ワインやスパークリングワイン、シェリー酒によく合い、スペインのバル(Bar)では必ず置いてあるおつまみ(タパス)です。バゲットを縦に切ってチョリソーを挟むと、簡単にスペイン風サンドウィッチ・ボカディーリョ(Bocadillo)にもなります。また豚肉が発酵したしっかりしたうま味があるので、ピザや煮込みの具にしてもおいしいですね。
16世紀にスペインから中南米に伝わり、現在では様々なバリエーションのものが作られています。中南米では唐辛子が使われて辛い物が多いようですが、本場スペインのチョリソーには唐辛子は入っておらず、辛くないので、様々なタイプのワインとのペアリングが楽しめます。
赤ワインとチョリソーのマリアージュ
チョリソーはとても濃い味なので、果実味たっぷりのスペインの赤ワインとぴったりペアリングできます。食前でチョリソー、メイン皿も肉ということなら、少し重めのワインを当てても大丈夫です。
スパークリングワインとチョリソーのマリアージュ
夏の暑い日におすすめなのがカヴァです。シャンパンと同じ製法の本格的なスパークリングワインで、チョリソーの少しきつめの動物感も上手にカバーしてくれます。
シェリータイプとチョリソーのマリアージュ
バルのおつまみの定番チョリソーには、やはりバルに欠かせないシェリータイプのワインもしっくりきます。チョリソーの噛めば噛むほど広がる旨みとドライなシェリーの組み合わせは無限に続けられる美味しさです。
白ワインとチョリソーのマリアージュ
白ワインと合わせたい時はチョリソーの脂分がポイント。チョリソーの濃厚なうま味に負けることなく、脂分はさらりと流したいなら、果実味とミネラルがしっかりした、酸も持った白ワインがおすすめです。
クラフトビールとピリ辛チョリソーのマリアージュ
唐辛子の効いた中南米のチョリソーはビールとのペアリングがおすすめです。チョリソーの力強さに合わせて、ちょっとスパイシーなIPAはいかがでしょう。