メルローの基本マリアージュ
メルローはカベルネソーヴィニョンやシラーなどの濃い赤ワインに較べると、タンニンの渋味が少ない軽やかな味わいの、飲みやすいワインに仕上がります。やはり肉料理と合わせるのが基本ですが、肉の種類は鶏肉から牛肉まで広くペアリングしやすいのが特徴です。
メルローてどんな品種?
メルローはフランス・ボルドー地方で18世紀にカベルネフランから生まれたぶどう品種です。熟したぶどうの実を食べてしまう黒い鳥【merlau】にちなんで名づけられたと言われています。
同じボルドーを代表する品種のカベルネソーヴィニョンに較べると酸味やタンニンが弱く、味わいはよりソフトで、芳醇さとまろやかさがあり、料理と合わせやすいワインになります。
ピノノワールを使ったワイン
同じメルローでも産地でずいぶんと味わいが違います。ぜひいろいろな料理との相性をお試しください。
ボルドーのメルロー
カベルネ ソーヴィニョンがジロンド川左岸・メドック半島の水捌けのいい砂地の畑で栽培されるのに対して、メルローはジロンド川右岸やドルドーニュ川沿いの粘土石灰質の水分の多い畑で栽培されています。
ボルドーではカベルネソーヴィニョンとのブレンドに使われること方が一般的です。カベルネ ソーヴィニョンのブレンド割合が多いと重く、メルローが多いとまろやかになります。
中には、ポムロール地区のようにブレンドせず、メルロー単一品種で生産する場合もあります。
ボルドー以外のメルロー
ボルドー以外でもいろいろな産地で生産されており、それぞれの土地の特徴を以て味わいが異なりますが、比較的マイルドで果実味に富み、食事との相性は広く楽しめます。
南西フランスからコニャック地方
ボルドー周辺の南西フランスや北のコニャック地方でもメルローが栽培されており、ボルドーに似た傾向のワインが造られています。
イタリアのメルロー
メルローは19世紀前半にヴェネト地方に持ち込まれて、Bordoと呼ばれて広く栽培されるようになりました。
北イタリア
比較的涼しいヴェネト州やフリウリ州等ではメルローはよく成熟し、単一品種ワインとして使われることが多く、軽やかでフルーティーさが特徴です。
中部イタリア
トスカーナ州やマルケ州等では高温のため酸度が極めて低くなり、サンジョベーゼやカベルネソーヴィニョン等の濃く酸度も高い品種とブレンドされることが多くなります。
スペインのメルロー
カタルーニャ地方
スペインでも地中海性気候のカタルーニャ地方ではメルローが多く栽培されています。ボルドーに較べるとかなり高温になるため、強い果実味と芳醇さが特徴です。
メルローを使ったワイン
同じメルローでもずいぶんと味わいが違います。ぜひいろいろな料理との相性をお試しください。
ボルドー地方(フランス)
コニャック地方(フランス)
ヴェネト地方(イタリア)
カタルーニャ地方(スペイン)
ペネデス 赤
メルロー系は赤ワインの中では比較的マイルドなので、お料理に寄り添ってくれます。ぜひお試しください。






















日仏の専門家によるボジョレーヌーヴォー2025のテイスティングコメント
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