ワインと料理のマリアージュ|初心者でもわかる基本と○×△法
ワインと料理の「マリアージュ」とは、一緒に味わうことで料理とワインがお互いを引き立て、より美味しく感じられる組み合わせのことです。
「肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン」と覚えている方も多いかもしれませんが、実際のマリアージュはそれほど単純ではありません。
同じ肉料理でも、肉の種類、焼き方、ソース、付け合わせによって合うワインは変わります。魚料理でも、刺身なのか、焼くのか、揚げるのか、クリームソースを使うのかで選択肢は大きく違ってきます。
僕自身、長くワインに関わってきましたが、料理とワインの組み合わせに絶対的な正解があるとは考えていません。
難しい専門知識をすべて覚えなくても、料理とワインを一緒に味わい、自分がどう感じるかを意識するだけで、マリアージュはずっと面白くなります。
このページでは、ワインと料理を合わせる基本的な考え方と、僕が長年実践しているシンプルな「○×△法」を紹介します。
マリアージュとペアリングは何が違う?
ワインと料理については、「マリアージュ」と「ペアリング」という2つの言葉がよく使われます。
マリアージュはフランス語で「結婚」を意味し、料理とワインがお互いの良さを引き出す組み合わせを表す言葉として使われています。
ペアリングは、料理と飲み物を組み合わせることを広く表す言葉です。
言葉の由来は違いますが、料理とワインを楽しむうえでは、あまり厳密に区別する必要はないと僕は思っています。
大切なのは言葉ではなく、実際に一緒に味わったときにどう感じるかです。
ワインと料理を合わせる基本
ワイン選びでは、まず意識するとよいポイントがいくつかあります。
料理とワインの「重さ」を合わせる
繊細な料理には軽やかなワイン、味の濃い料理にはしっかりしたワインを合わせる、というのが基本的な考え方のひとつです。
ただし、食材だけで判断するのではなく、調理方法やソースまで含めて考えることが大切です。
食材よりも味付けを見る
同じ鶏肉でも、塩焼き、クリーム煮、トマト煮、香辛料を使った料理では合うワインが違います。
「肉だから赤」「魚だから白」と決めてしまうよりも、実際に口に入る料理全体の味を考えた方が、相性のよいワインを見つけやすくなります。
酸味、脂、甘味、香りを手がかりにする
料理の酸味とワインの酸味、脂分とワインの爽やかさ、香草やスパイスとワインの香りなども、相性を考える手がかりになります。
ただし、これらも絶対的なルールではありません。
僕がマリアージュで一番大切だと思っているのは、誰かが決めた「正解」を当てることではなく、自分自身の味覚で確かめることです。
ワインのタイプからマリアージュを探す
このサイトでは、実際に料理とワインを合わせたさまざまなマリアージュを紹介しています。
赤ワインのマリアージュ
肉料理だけでなく、トマト料理、煮込み料理、野菜料理など、赤ワインを楽しめる料理は数多くあります。
白ワインのマリアージュ
魚介料理はもちろん、野菜、鶏肉、豚肉、クリームを使った料理などにも幅広く合わせられます。
ロゼワインのマリアージュ
赤と白の両方の特徴を持つロゼは、和食や中華、エスニック料理などにも合わせやすい便利なワインです。
スパークリングワインのマリアージュ
乾杯だけでなく、前菜、魚介、揚げ物など、食事を通して楽しめます。
料理からマリアージュを探す
料理が決まっている場合は、料理のタイプからワインを探すこともできます。
→ 和食に合うワイン
→ 洋食に合うワイン
→ 中華に合うワイン
→ エスニック料理に合うワイン
→ デザートに合うワイン
こうした基本的な考え方を知っておくと、ワイン選びの手がかりになります。
しかし、これを全部覚えてからワインを選ぶ必要はありません。
そこで僕が長年やっているのが、とても単純な「○×△法」です。
マリアージュ(ペアリング)が簡単にわかる!○×△法
- まずお料理を食べて味わい、飲み込みます。
- そこでワインを一口飲み、
- 料理の味がより一層美味しく感じたら 〇
- これはダメ、不味くなったと感じたら ×
- 可もなく不可もなく、わからなければ △
たったこれだけで十分。
僕はこれを○×△法と名付けました。
ここで大事なことは、利き酒ではないので、ワインの美味しさではなく、あくまでもお料理と一緒になった時に料理の美味しさが上がるか、下がるかという点に集中して判断することです。
味覚は主観
味覚は客観ではなく、主観です。個人にしか属しません。
同じ組み合わせでも人によって評価が分かれて当然。 ご主人と奥様の評価が一致しないことも多いのです。評論家の意見などには惑わされず、自分の感覚を信じてください。
部分評価もOK
料理全体の印象、料理の一部だけでは、ソースをかけるかどうか、料理の温度、ワインの温度なども分けられると精度がより高まります。
例えば肉を焼いた時に肉そのものの味とのペアリングなのか、ソースとのペアリングなのか、ガルニ(付け合せ)の野菜も一緒でのペアリングなのかというようなことです。つまり部分評価で○や△や✖が分かれることがあるので、それぞれ細かく評価しましょう。
100点満点を狙わないで!
出てくる料理のすべてで〇を狙うことはありません。 △が混ざっても構いません。 ×だけ避けるようにすれば、食事全体としての評価は良いと感じてもらえるはずです。
レストランでのワインペアリング企画メニューではお皿毎にワインを変えられますが、家の食事ではちょっと無理。1本のワインで全部に合わせることもよくあります。そこで一番狙いたいメインディッシュに合わせて○のワインを選ぶことになり、他のお皿には△となったとしてもそれで構いません。
記録する
体調や気分に左右されることもありますので、ぜひこの評価を記録し残しておいてください。(アルコールが入ると記憶はあいまいになりますし。。。)
あくまでも味覚は主観なので、自分専用データベースでなければ役に立ちません。ぜひコツコツとマメに記録して育ててください。
自分の味のメルクマール(基準点)を定める
ワイン好きな方はいろいろなワインを試してみたくなりますが、基準がぶれてしまいがちです。また複雑な顔を持つワインはワイン自体が美味しくても、料理とマッチしているのかどうかの判断がつきにくいので、習得段階ではおすすめできません。
○×△法を速く習得するには、しばらくは「味の基準となるワインを1種類に決めて、合わせる料理を変えて試す」ようにしましょう
もちろん香料や調整剤で補正したワインは論外ですから、習得の段階では、素直なオーガニックワインを1本選んで、自分の味のメルクマール(基準点)を見つけることをおすすめします。
類推できる段階に達してから遊ぶ
ある程度記録が増えてくると、自分や家族や友人の好みがわかってきます。すると〇や△を狙ってマリアージュできそうかどうか、類推できるようになります。ぜひいろいろなワインを試して、相性の違いを較べて遊んでみてください。
ご自宅での手料理にワインを合わせる時でも、レストランにワインを持ち込んで愉しむ時でも、このご自身の相性類推を頼りにワインを決めれば、マリアージュ(ペアリング)はばっちりです。
田村 安
オーガニックワイン専門店マヴィ 代表
フランス共和国農事功労章シュヴァリエ

















