ドイツで伝統的にクリスマスに食べられるお菓子シュトーレン。たっぷりのドライフルーツとバターの風味が印象的なこのデザートには甘口のワインを合わせて楽しみましょう。
シュトーレンとワインの基本ペアリング
しっかりとバターが加えられたパン生地にたっぷりのドライフルーツやナッツを練り込んで焼き上げたシュトーレン。上からしっかりまぶされた粉砂糖とドライフルーツの甘さ、日を追うごとに味わいが複雑になっていく生地の美味しさがポイントです。
ドライフルーツ系のケーキにぴったりのポルトをはじめ、甘すぎるワインが苦手な方には、甘い中にも爽やかな酸味も感じられる貴腐ワインやシュワっとパーティにもぴったりのスパークリングワイン、生地や具材としてナッツが多用されているシュトーレンなら甘口のシェリータイプもおすすめです。
シュトーレンとは
日本でもクリスマス時期にはすっかりお馴染みになったシュトーレン。ドイツが起源で、今ではドイツだけでなくオランダやデンマークなどでも一般的に食されているずっしりとしたケーキ(厳密には菓子パン)です。シュトーレンという言葉は、ドイツ語で坑道(石炭などを採掘する際に掘られたトンネルのこと)を意味し、焼き上がった形がその名の元になったようです
ベースはバターの効いたパン生地で、レーズンやアプリコット、オレンジピールといったドライフルーツやナッツ類をふんだんに練り込んで焼き上げ、周りにも溶かしバターをしっかり染み込ませて、粉糖をまぶして仕上げます。焼いてから日数が経つほどに、ドライフルーツと生地の馴染みが良くなり、しっとり落ち着いてくるため、パンというよりはケーキや焼き菓子の印象です。
ドイツでは、クリスマスを待つアドベントの間に、毎日少しずつ薄く切って食べる習慣があります。
シュトーレンとワインのマリアージュ
ぎっしりと詰まったドライフルーツが特徴的なシュトーレンには、ポルトやスパイスの効いた甘口ワインがおすすめ。程よく酸味も感じられる貴腐ワインもオレンジピールやレモンピールの香りと相まって、いい組み合わせです。
スパイスの効いた、ちょっと変わったこんなワインもぜひ合わせてみて。
濃厚なバター感やオレンジピール、アプリコットなどを意識すると下記のような甘口の白ワインもおすすめです。
ナッツがふんだんに使われたシュトーレンなら、こんな甘口のシェリータイプがいいアクセントに。
スパークリングワインとシュトーレンのマリアージュ
デザートに甘口ワインだと甘すぎて…という方もおられますよね。そんな方にお試しいただきたいのが、ドライなスパークリングです。
薄くスライスして、毎日楽しむシュトーレンには、毎日ちびちびと味わう甘口タイプのワインがぴったりはまります。パン屋さんやケーキ屋さんにシュトーレンが並び始めたら、早めにゲットしてぜひ合わせてみてください。