誰もが大好きなカレー。お馴染みのルーで作るカレーもこだわりのスパイスカレーも、特徴に合わせて選べばワインとのおいしいマリアージュが楽しめます。
目次
カレーとワインの基本ペアリング
カレーは、辛さや様々なスパイスの香りを楽しむものなので、繊細なワインを合わせるのは難しいイメージがありますが、カレーのタイプによってワインを選べば美味しいマリアージュが成立します。
いまや日本人の国民食とも言える人気のカレー
起源はインドですが、19世紀初頭にインドとの交流が盛んになったイギリスで数種の香辛料を混ぜ合わせたカレー粉が誕生。その後、小麦粉が加えられたルーが開発され、日本ではとろみのあるカレーがポピュラーになりました。現在は本場インドやタイ等、様々なタイプのカレーが楽しまれています。
インドカレーとワインのマリアージュ
インドカレーと言っても地域によって種類は様々ですが、チキンマサラに代表されるような様々なスパイスを使った複雑で濃厚なスパイシーなカレーには、ふくよかな果実味のある赤ワインがおすすめです。
タンニンが強すぎると辛さが際立ってしまうので、甘味を感じるくらいに果実味が濃縮された赤ワインが刺激を包み込んでくれます。ラムやマトン等のクセのあるお肉の場合は、果実味に加えて、エキゾチックなスパイシーさを持つワインも合うでしょう。
キーマカレーとワインのマリアージュ
挽肉を使ったカレー全般を指すので、本来味わいは様々ですが、日本独自に進化したキーマカレーは、スパイスの辛さとじっくり炒めた野菜の甘味の絶妙なバランスが特徴です。その美味しさを引き立ててくれるのが、リースリングやピノグリ等の辛口白ワイン。ワインが持つ、程よい酸、しっかりした果実味、ほのかな甘みがキーマカレーの特徴にぴったりです。
欧風ビーフカレーとワインのマリアージュ
フランスの調理法を取り入れ、日本で開発された、デミグラスソース等を使って煮込んだ欧風ビーフカレー。お肉の奥深い旨味とコクには、やはり赤ワインが相性抜群です。タンニンが強すぎると辛さが際立ってしまうので、酸、果実味、タンニンのバランスがとれたエレガントな中重の赤ワインがおすすめです。
一般的な日本のカレーとワインのマリアージュ
ルーを使って食べやすくまろやかに仕上げた日本のカレーにはロゼや軽めの赤はいかがでしょうか。ワインのジューシー感がまろやかな辛さにマッチしてくれます。シーフードカレーならミネラル感のある白ワインもぴったり。白ワインの酸味と果実味が、カレーのスパイシーな要素と溶け合って食事が進むでしょう。
タイカレーとワインのマリアージュ
タイカレーとは、タイではゲーンと呼ばれるスープの一種で、スパイスやハーブ等をすり潰したペーストと肉や魚介、野菜等の具材で作られたお料理。
グリーンカレー、イエローカレー、レッドーカレー等の種類がありますが、どれもココナッツミルクが入っているので、スパイシーさの中にまろやかな甘みを持っているのが特徴。
その特徴に合うのは、ずばりゲヴェルツトラミネール。ワインの持つ白系スパイスの香りがカレーのスパイシーさに同調し、またライチのようなほのかな甘さがカレーのまろやかな甘みに同調し、ベストマリアージュです。
いかがでしたか。カレー人気は高まるばかりで、お店やご家庭でも、これまでにない様々なオリジナルカレーが作られています。ワインのタイプも無限大ですから、ぜひ新しいマリアージュを発見してください。