マグロのたたきをフランス風にアレンジした、マグロのタルタル。ワインともとてもよく合う前菜です。
目次
マグロのタルタルとワインの基本ペアリング
マグロのタルタルはフランス料理の前菜として発展したこともあり、調味の工夫次第でスパークリングワイン、白ワイン、ロゼワイン、軽やかな赤ワインまで幅広いワインとペアリングできます。ただ前菜なので重いワインには向きません。
マグロのタルタルとは
マグロのたたきをフランス風にアレンジした前菜です。
フランス人は魚を加熱せずに食べる習慣がなかったのですが、1980年代に日本料理がフランス料理に取り入れられ、鮨や刺身などが紹介され、1990年代に「マグロのたたき」が伝わり、馴染みのあるタルタルステーキのバリエーションという発想でマグロのタルタル(Tartare de thon)となりました。当初の味付けはしょうゆとワサビでしたが、フランス料理の前菜として進化し、よりワインに合うようにバルサミコ酢など様々な調味がなされるようになりました。
本家の日本に戻って来たマグロのタルタルには決まったレシピはありませんが、包丁で細かく叩いてミンチにしたマグロや、冷凍で売られている「マグロのたたき」や「ネギトロ」に、細かく刻んだ玉ねぎやアボカド等の相性のいい食材を加え、オリーブオイルと柑橘果汁、塩と胡椒で和えるのが一般的です。彩りも綺麗で、前菜としてもぴったり。バゲットにのせても美味しくいただけます。
タルタルとはひき肉を生で食べる料理です。起源は古く、ヨーロッパまで侵攻したモンゴル遊牧民タタール族が馬肉を細かく切り、生のまま玉ねぎや胡椒で毒消しして食べていたものがロシアに伝わり、19世紀にヨーロッパへ広まりました。フランス料理ではタルタルステーキ(Steak tartare)として、牛や馬の生ひき肉に味付けして生の卵黄を載せて供されます。
白ワインとマグロのタルタルのマリアージュ
レモンやライムをきゅっと絞る感覚で、酸味のある白ワインがよく合います。また、少し厚みのある白ワインを合わせたい場合は、調味料にマスタードを足したり、特に「マグロとアボカドのタルタル」はおすすめです。ほかにも、ソーヴィニオンブランのような香り高い白ワインを合わせるなら、調味料にワサビを足したり、キュウリやオリーブ等の具材を足すのもいいでしょう。
スパークリングワインとマグロのタルタルのマリアージュ
マグロのタルタルはオードブルから前菜まで対応できる料理なので、スパークリングワインもおすすめです。魚介・油・酸味の組合せでねっとり感があるので、刻みタマネギやスパイスで工夫するとシャンパーニュのようにコクのあるワインとのペアリングも可能です。
赤ワインとマグロのタルタルのマリアージュ
マグロは赤ワインの果実味とマッチします。調味料に醤油やバルサミコを足したり、胡椒やケッパーを利かせれば、より赤ワインとの相性がアップします。タンニンが強いものより優しい味わいの赤ワインのほうが相性はいいでしょう。
ロゼワインとマグロのタルタルのマリアージュ
白と赤のいいところどりのロゼワインもおすすめ。白では物足りない、前菜なので赤はちょっと、といった場合にぴったり。スパイシーに仕上げればさらに相性アップ!
いかがでしたか。和えるだけのお料理ですが、付け合わせや盛り方を工夫すれば、豪華な一品にもなります。セルクル型を使えば、盛り付けも簡単に美しく仕上がります。