スペイン南部・アンダルシア州のコルドバで親しまれる「フラメンキン(Flamenquín)」。薄くのばした豚肉で生ハムを巻き、衣を付けて揚げた、こんがり香ばしい料理です。
サクッとした衣、豚肉の旨味、生ハムの塩気には、辛口シェリータイプのワインや、スパークリングワインが好相性。果実味のある軽めの赤ワインでも楽しめます。
フラメンキンとワインの基本ペアリング
フラメンキンの魅力は、揚げたての香ばしい衣と、やわらかな豚肉、生ハムの凝縮した旨味。合わせるワインには、揚げ物の油をすっきりと感じさせる酸味やキレ、肉の旨味を受け止める味わいが欲しいところです。
まず試したいのは、フィノなどの辛口シェリータイプ。すっきりとした後味と香ばしい風味が、生ハムや揚げ衣によく合います。白ワインなら、酸味が生き生きとしていて、豚肉に寄り添う適度な果実味のあるタイプがおすすめです。
辛口のスパークリングワインは、泡の爽快感が揚げ物を軽やかに楽しませてくれます。赤ワインを選ぶなら、渋みの強いタイプより、果実味がありタンニンの穏やかな軽口から中口がよいでしょう。レモンを添える場合は、白や泡、辛口シェリータイプがとくに合わせやすくなります。
フラメンキンとは
フラメンキンは、薄くのばした豚ロース肉に生ハムを重ねて巻き、パン粉を付けて揚げる、コルドバで親しまれている料理です。切り分けると、香ばしい衣の中から豚肉と生ハムが層になって現れます。
チーズを一緒に巻く作り方もありますが、ここでは豚肉と生ハムを中心にしたシンプルなレシピをご紹介します。フライドポテトやサラダを添えて、メイン料理として食べられることもあります。
スペインのワイン生産者を訪ねた際に出していただいたフラメンキン。揚げたてを皆で囲める、気取らない美味しさもこの料理の魅力です。
フラメンキンの基本レシピ
材料(2~3人分・4本)
- 豚ロース薄切り肉:8枚(約300g)
- 生ハム:4枚
- 薄力粉:適量
- 卵:1個
- パン粉(できれば目の細かいもの):適量
- こしょう:少々
- 揚げ油:適量
- レモン:お好みで
作り方
- 豚肉は2枚ずつ少し重ねて並べ、ラップをかぶせて軽くたたき、厚みを均一にします。こしょうを振ります。生ハムに塩気があるため、塩は味を見て加えてください。
- 豚肉の上に生ハムを1枚ずつのせ、端からきつめに巻きます。肉の端を内側に折り込み、ほどけないよう形を整えます。
- 薄力粉、溶き卵、パン粉の順に衣を付けます。巻き終わりを下にして数分置くと、形が落ち着きます。
- 170℃ほどに熱した油で、時々返しながら全体がきつね色になり、豚肉の中心まで火が通るまで揚げます。厚みや長さによって時間が変わるため、一本切って火の通りを確かめると安心です。
- 油を切って食べやすい大きさに切り、好みでレモンを添えます。
一枚で巻ける大きめの豚肉が手に入る場合は、肉を重ねずに作ってもよいでしょう。チーズを加える場合は、生ハムとともに少量を巻き込むとコクが増します。
フラメンキンと辛口シェリータイプのワインのマリアージュ
アンダルシアの料理らしい組み合わせを楽しむなら、フィノに代表される辛口シェリータイプのワインを。すっきりとした飲み口が揚げ衣の油を心地よく流し、アーモンドや酵母を思わせる香ばしさが、生ハムの旨味や衣の風味と重なります。
とくにフィノのような、軽やかでキレのあるタイプがおすすめ。よく冷やして、揚げたてのフラメンキンに合わせてみてください。
フラメンキンとスパークリングワインのマリアージュ
揚げ物に泡を合わせるのも楽しい組み合わせです。辛口スパークリングワインの泡と酸味が口の中をすっきりと整え、サクサクした衣の食感を次の一口まで楽しませてくれます。
生ハムの塩気も果実味が受け止めるので、食事の始まりにフラメンキンを取り分けるような場面にもぴったり。甘さを抑えたブリュットタイプを選ぶと、料理の旨味が引き立ちます。
フラメンキンと軽めの赤ワインのマリアージュ
豚肉と生ハムの旨味を楽しみたいときには、軽口から中口の赤ワインも候補になります。赤い果実を思わせるみずみずしい果実味が肉の甘味に寄り添い、ほどよい酸味が揚げ物の後味を整えます。
渋みが強すぎると、生ハムの塩気や揚げ衣の繊細な香ばしさを覆ってしまうことも。タンニンが穏やかで、軽く冷やしても美味しいタイプがおすすめです。レモンを控えめに添え、肉の味わいを中心に楽しむとまとまりやすくなります。
揚げたてのフラメンキンをワインと一緒に
豚肉と生ハムを巻いて揚げるフラメンキンは、作り方こそシンプルですが、衣の食感と肉の旨味が重なる、満足感のある一皿です。
辛口シェリータイプならアンダルシアらしい香ばしさを、白ワインやスパークリングワインなら揚げたての軽快さを、軽めの赤ワインなら肉の旨味との調和を楽しめます。スペインの生産者を訪ねたときの食卓に思いを馳せながら、お好みの一本と合わせてみてください。






















