秋の声を聞くとなすのおいしさとともに頭をよぎる田楽。なすや豆腐、こんにゃく、生麩などに甘辛い味噌を塗って焼いたこの料理には、味噌の甘さに寄せた甘めのワイン、味噌の熟成感に合わせた赤ワインなどがおすすめです。
田楽とワインの基本ペアリング
田楽のポイントは、甘めの味噌。食材との合わせもありますが、まずは田楽味噌の味が重要になります。
白味噌ベースの場合、甘味が強いので、甘口のワインを合わせることでバランスをとることができます。あるいはいっそ、全く甘さのないドライなシェリータイプのお酒も良いでしょう。
赤味噌ベースの場合、お味噌の熟成感やコクがあるので、ある程度の時間が経って渋みが柔らかくなり、鰹節のような熟成感を感じられる赤ワインはいかがでしょうか。
田楽とは|もっと詳しく知りたい方のために
赤味噌や合わせ味噌、白味噌に、砂糖、酒、みりんを加えて火にかけ鍋で練った田楽味噌を食材に塗って焼いた料理、田楽。
なすは素揚げにすることで、油と相性のいいなすにコクが加わり、そこに甘めの田楽味噌がぴたりとハマります。豆腐やこんにゃくなど、素材の味わいが大人しめの食材も、田楽味噌がいいパンチとなって、お酒との相性がとてもよくなります。もっちりとした生麩の田楽も独特の食感と田楽味噌の味わいがマッチして、生麩料理の人気の食べ方の1つです。
白ワインと田楽のマリアージュ
田楽味噌の甘さから、酸味の強い白ワインやフルーティな白ワインはその良さがかき消されてしまいます。甘口タイプの白ワイン、あるいは振り切って超ドライなタイプがおすすめです。
なすや生麩など、油を使った素材には、甘口タイプのスパークリングもおすすめです。
対極のワインを合わせるという形で、ドライで酸味が穏やかなタイプもどうぞ。
赤ワインと田楽のマリアージュ
赤味噌の田楽の場合、味噌の熟成感や強さを考慮に入れつつも、渋みや酸味が突出しないタイプの赤ワインがおすすめです。
ちょっと変わり種、微発泡のこんな赤ワインも茄子や生麩の田楽にはおすすめです!
シェリー タイプ ワインと田楽のマリアージュ
甘さや酸味は感じないけれど、アルコールの高さと余韻の長さが印象的なドライなシェリータイプは、田楽の甘さや味噌の強さにも寄り添って、箸が進む組み合わせです。
田楽味噌を常備しておけば、素材に塗って焼くだけの手軽な料理。ワインの進むしっかりとした味わいの田楽をぜひ好みのタイプのワインと合わせてみてくださいね。