がっつり系定食の定番にもなってきたチキン南蛮。揚げたチキン、甘酢の味わい、そしてタルタルソース。複数の要素が一体となったこの料理には、いろんなワインを合わせることができます。
目次
チキン南蛮とワインの基本ペアリング
鶏肉には、調理の仕方によって幅はあるものの、基本的には白ワインを合わせます。ところがこのチキン南蛮については、もっといろんなワインを合わせることができます。
なぜかといえば、旨みはあれど、味わい的には淡白とされる鶏肉も、
1.衣をつけて油で揚げることでコクやジューシーさが出る
2.みりんや醤油の入った甘酢ダレにより、甘み・酸味・塩気が効いたインパクトのある味わい
3.甘酢の酸味を少し和らげるゆで卵、マヨネーズの入ったタルタルソースによるまろやかさも加わる
といった具合に、口の中ではいろいろな味が飛び交います。さらに、薬味としてネギやゴマがかかっていたり、甘酢が強めなのか優しい味わいなのか、タルタルソースにピクルスの酸味が効いているかどうかなどによってもピッタリはまるワインというのがあってとても興味深いです。
このような多くの味わいを間違いなく処理してくれる心強い味方がロゼワインです。基本外さないように選ぶのであれば、ロゼワインをお勧めします。ここでは鉄板のロゼワインのほか、白ワイン、赤ワイン、そしてクラフトビールのマリアージュをご紹介します。
チキン南蛮とは|もっと詳しく
鶏胸肉やもも肉を1枚使って、小麦粉を使った衣をまぶしてカリッと揚げた後、みりんや醤油の入った甘酢ダレをしっかり絡めて、最後にゆで卵やマヨネーズを使ったタルタルソースをたっぷりかけた料理です。
ごはんが進むメニューなので、定食のメインとして不動の地位を築いていますし、ビールやワインといったお酒のお供としても人気で、居酒屋などの定番料理の1つになりつつあります。
ロゼワインとチキン南蛮のマリアージュ
間違いなくおいしく味わえる、ハズレがないのがロゼワイン。キリッとした辛口なら全体をさっぱりさせてくれますし、果実味のある少し甘さを感じさせるようなタイプも甘酢とうまくマッチします。色が濃いめのタイプも甘酢ダレの醤油やみりん、油との相性もよく、満足いくマリアージュとなるでしょう。
白ワインとチキン南蛮のマリアージュ
酸味の強いタイプは油っぽさを削ぎ落としたいときは良いのですが、全体との調和を考えると強すぎる場合があります。酸は柔らかめで、少しふくよかなタイプがおすすめです。柑橘の香りはさっぱりとした印象を与えてくれます。
赤ワインとチキン南蛮のマリアージュ
油で揚げ、タルタルソースをかけたオイリーな部分や、みりんや醤油からくる甘辛さと甘酢の酸味は赤ワインにも合います。酸味や渋みが強すぎないタイプがお勧めです。
クラフトビールとチキン南蛮のマリアージュ
もちろんクラフトビールとも好相性。バランスの取れたブロンドと相性抜群。
家では少し作るのが面倒に感じられるかもしれませんが、食事もワインも進む一品。お店で合わせるだけでなく、ご家庭で好みのワインと合わせていろいろな広がりを試してみてください。