手軽に家庭でも作れる中華の主菜、回鍋肉(ホイコーロー)。日本の食卓でもすっかりお馴染みになったこの料理、実はワインは白、ロゼ、赤、スパークリングといろいろな組み合わせを楽しめます。
目次
回鍋肉(ホイコーロー)とは|もっと詳しく
回鍋肉はもともと豚肉と野菜を炒めて豆板醤で味付けした、中国四川の家庭料理です。ワインと同じ発酵食品の味噌を使ったお料理のため味の触手が多く、幅広い種類のワインに合わせることができます。
本場四川省の回鍋肉は、豚の皮付き塊肉を中華鍋で1時間ほど茹でて取り出し、薄くスライスしてから中華鍋に戻して熱して焼き目をつけてまた取り出し、中華鍋で葉ニンニク・鷹の爪・豆豉などを炒めてから肉を戻し入れて炒めます。この「戻す=回(ホイ)」ということで、何度も鍋に戻すから、回鍋肉「Hui(戻す)Guo(鍋)Rou(肉)」というのだそうです。家庭料理なので特に決まり事はなく、地域や家庭ごとに様々なバリエーションがあります。
日本の回鍋肉は日本バージョン
現在の日本で広く食べられている回鍋肉は、陳建民さんが日本人に合わせて日本で手に入るもので考案した、薄切り豚ロース肉を使ってキャベツやピーマンがたっぷり入った、辛さの中にコクと甜麺醤の甘みがある回鍋肉で、手軽な炒め料理です。日本独特の薄切り肉は茹でることなく炒めますので、鍋に戻すということはありません。
スパークリングワインと回鍋肉のマリアージュ
プロセッコの程良い苦味と炭酸が豚肉の脂をスッキリと変え、料理がどんどん進みます。奥に広がるスパイス感もよく合います。
白ワインと回鍋肉のマリアージュ
リースリング特有の華やかな香りとミネラル感、酸味が豚肉にピッタリです。
ロゼワインと回鍋肉のマリアージュ
本場の四川流、豆板醤が効いた濃い味付けの肉料理にはこのロゼワイン!
ピンクペッパーやシナモンのスパイスの香りが八角とマッチし、わずかな苦味とかすかな渋みが回鍋肉によく合います。
ニーダーエスタライヒのオーガニックワイン
LW ツヴァイゲルト & ポルトゥギーザー 1L ロゼ
オーストリアで人気のぶどう品種「ツヴァイゲルト」と「ポルトゥギーザー」をブレンドしたロゼワイン。フレッシュな果実味が印象的なキュートな1本です。
赤ワインと回鍋肉のマリアージュ
スパイスのチャーミングな香りと甘酸っぱい果実味をもつカベルネフランは、ピーマンを使った回鍋肉に合います。
クローヴなどのスパイスの香りと複雑さ、可愛らしい果実味と酸味を持つメルローは、さらりと心地よい飲み口のため豚脂や野菜の甘味とも上手に寄り添います。
本格的な皮付き肉を茹でてからスライスする本場の回鍋肉と、お手軽な日本流回鍋肉、どちらもワインにはよく合う料理ですので、ぜひどちらも試してみてください。