ピリッと辛いソースとプリプリのエビが魅力の海老のチリソース。日本でも人気者の中華料理メニューの1つです。ワインを合わせるなら基本はロゼワインです。
エビチリと乾焼蝦仁
プリっとした食感がたまらないエビチリ。漢字で書くと「乾焼蝦仁」、中国揚子江流域が本場で、上流域の四川料理から下流域の上海料理まで豆板醤を主体とした激辛の味付けですが、日本ではトマトケチャップを使用し辛味を弱めて、甘辛い中華料理のご馳走として人気の一品になりました。
中華料理のコースは、フランス料理とは違い、大皿でたくさんの皿数が出ます。そのため白ワインに始まり赤ワインに繋ぐというフレンチの基本は当てはまりません。そこで1本のワインで済ませる場合は、赤白両方の要素を持つロゼワインを合わせることが無難ですが、大人数で食卓を囲む場合はロゼワインだけでなく、赤ワインや白ワインを卓上に並べて、料理に合ったワインとのペアリングを楽しむのがおすすめです。
エビチリの基本マリアージュはロゼワイン
豆板醤もトマトケチャップもアミノ酸が強く、濃い味が付きます。特に辛味を弱めた日本のエビチリは甘酢っぱさやオイリーさ等、ワインに合う要素が多いので、幅広くワインを楽しめます。ただ、エビチリのような唐辛子の辛味をまとったお料理には、特に辛口のロゼワインがきれいにペアリングできます。また香味野菜の旨みも強く、これもロゼワインと合う要素です。
白ワインとエビチリのマリアージュ
エビのミネラルや甘辛ソースの甘さに合わせて、白ワインも合います。エビにしっかり旨みがあるので、ある程度重みのある白ワインがいいでしょう。ロワールのシュナンブランやアルザスのゲヴェルツトラミネールは、どちらも程よい酸味とミネラルだけでなく、果実味から来る優しい甘味もあり、エビチリにぴったりペアリングできます。
赤ワインとエビチリのマリアージュ
エビチリのソースは主張が強いので赤ワインも合います。タンニンが果実味に溶け込み、ほのかに甘味も感じるような赤ワインはいかがでしょう。ただ室温だと赤ワインが勝ってしまうので、氷ではなく水だけを入れたワインクーラーで少し冷やすのがおすすめです。
スパークリングワインとエビチリのマリアージュ
スパークリングワインは、スパイシーなお料理に合うのはもちろん、中華特有の油分や濃い味付けをシュワシュワの泡がすっきりとさせてくれます。ロゼスパークリングや赤の微発泡なら、少し強さがあるので、より中華料理に合うでしょう。
いかがでしたか。ワインと合う接点が多い中華料理。エビチリもポイントを押さえれば、泡、白、ロゼ、赤どのタイプにも合わせられますね! 中華料理とのマリアージュを色々試して、新たな美味しさを楽しみましょう。