日本の食卓でかぼちゃというと真っ先に思いつくのが煮付け。和食を代表する素朴なお惣菜の1つですが、ワインのお供としても美味しくいただけます。
目次
かぼちゃの煮物とワインの基本ペアリング
かぼちゃの煮物は、本来は火の通し具合でかぼちゃの甘みを引き出し、ほとんど味付けをすることなく仕上げるごくシンプルなものでしたが、現代では比較的しっかりと甘辛く味付けをされることが多いようです。基本的には優しい味わいで、酸味がまろやかな赤ワインが合いますが、白ワインが好きな方なら、赤と同じく、酸味が穏やかで少し甘みを感じるようなものだといい感じに寄り添ってくれます。
鶏団子やそぼろといった肉の要素が入ってきたり、ナッツ類を加えるとよりワインとの相性は良くなります。またベーコンなどを使って炒め煮にし、少し洋風に仕上げたかぼちゃの煮物にすれば、合うワインの幅も広がります。
かぼちゃの煮物(煮付け)とは
秋冬の食卓によく登場するかぼちゃの煮物は、和食を代表するお惣菜の1つです。古来より女性の好きなものと言われている「いも くり なんきん(=かぼちゃ)」は、そのままでも十分甘く美味しいので、本来は味を乗せる必要のなかった食材。このため素材であるかぼちゃの味が料理の行方を決める、昔から言う「うまいか不味いかはかぼちゃ(素材)次第」な料理です。
特に関東の家庭料理では、昔は贅沢な昆布出汁を使わなかったのでだしも使いませんが、かぼちゃが旬の時期には、最も美味しくなる可能性を持ったレシピでもあります。
現代では、甘いものが巷にあふれてしまったこともあり、かぼちゃの持つ甘みでは足りなくなってきたのでしょう。味の濃いものが喜ばれる傾向もあり、砂糖、醤油、みりんなどでしっかりと味つけされることが一般的です。そぼろあんをかけたり、鶏団子や厚揚げなどと一緒に煮て、よりおかずらしく、ボリュームを出したアレンジも人気です。
変わり種として、砕いた胡桃やピーナッツ、ピーナッツバターなどを絡めてしっかりとした味付けをしたかぼちゃの煮物はワインとの相性も良くなります。また、ベーコンや洋風だしをベースに炒め煮にしたかぼちゃの煮物は和風のものとは味わいも大きく変わるのでいつものかぼちゃの煮付けから変化させたい時におすすめです。
かぼちゃの味が主体のかぼちゃの煮物とワインのマリアージュ
本来のかぼちゃの煮物=かぼちゃの素材の味わいが主体のかぼちゃの煮物には、素材の甘みやホクホク感を引き出してくれるボジョレーなどの優しい赤ワインがおすすめです。そぼろあんを絡めた場合も美味しく味わえます。
甘辛く味付けたかぼちゃの煮物とワインのマリアージュ
ごはんに合うように、甘辛く味付けされたかぼちゃの煮物には、渋みが穏やかでまろやかな味わいの赤ワインや、かぼちゃの甘さや煮付けの味の甘辛さを損なわないよう、酸味や味わいが穏やかで香りも控えめな白ワインもおすすめです。
赤ワインなら
白ワインなら
アレンジが加わったかぼちゃの煮物とワインのマリアージュ
ボリュームを出すために鶏団子や厚揚げと一緒に煮付けたかぼちゃの煮物や、生姜やナッツを加えて甘辛く濃厚な味付けをしたかぼちゃの煮物には、鶏肉や厚揚げの旨み、ナッツのリッチな要素を加味して果実味や力強さが加わった赤ワインがおすすめです。ただし、渋みは抑えめのものにしましょう。
普段の食卓によく現れるお惣菜であるかぼちゃの煮物。常備菜の1つになっているお宅も多いかもしれません。ワインとも気軽に合わせられるのでぜひ試してみてくださいね。